
SAKI OTSUKA
写真家・画家・美術家。
幼少期から絵を描くことに惹かれ、15歳に発症した複雑性ptsdと共に生きるように絵を描き続けている。自分が「ここにいる」という一貫したメッセージを込めて
魂の再生をテーマに絵や写真やインスタレーションなど創作活動は多岐にわたる。
東京出身、女。
2012年にセルフポートレート写真集“密賣NUDE”がERECT Magazineから発売される。
著書「よわむし」
「私というステートメント」
15歳のあの日から、私は私を喪失しています。
あの日から繰り返し見る悪夢や、積み重ねられていく被害や言葉による傷は、
巨大な痛みとなり私の中心に留まり続けています。
複雑性ptsdという心で、私は私を生きています。
性被害により失った自分を「ここにいる」と示すために、私の絵や写真は存在しています。
”絵”
幼少期から絵を描いてきました。イメージが次々に浮かぶことに気が付いてからは絵描きになりたいと思うようになりました。
丸は私自身であり、私がここにいるという証です。喪失した私を取り戻すために、ひとつひとつ丸を描いています。
私にとって私とは魂です。喪失した魂を生きるための絵であり私は新たな魂を埋めています。
魂の花に描いている細密な図柄は、花脈や目に見えない細胞のつぶやん花が含む水分です。
自らの魂を再生するイメージとして描いており、"まる"という形にも再生の意味が込められています。
”写真”
「ここにいる」という感覚を主観的にも客観的にも見る行為が写真です。
被写体だった私は、多数の写真家のモデルをしていました。私から生まれたアイデアやポージングは私のものではなく写真家のものとして評価されました。私という人生が写った写真も、私のものではなく写真家のものです。私は奪われることに疲弊していき、私は私のものであるのだからと自分を撮影することを始めました。
「ここにいる」という感覚を軸に私は私の過去の記憶やトラウマから発せられるイメージを追いました。私の過去や内面をなぞり撮影したセルフポートレイト作品から写真をスタートし、女性についてや、男女のヌード、風景など幅広く撮影しています。
セルフポートレイトでは性被害を表した「生贄」や「溺水」、男性に踏みつけられている姿のコラージュ作品「me」、トラウマが理由で目立つ格好を避ける自分に気付いた時に制作したフォトペイント作品「decorate」、複雑性ptsdに振り回される自画像としての「MONSTER」 など、自己に向きあった作品を撮り続けています。
女性の生きづらさは他の女性と私に共通する大きな問題ですし、ヌードはそれぞれの性という傷だと考えていて、その全てが私が見てきた現実です。
カラスや棘山シリーズは私の幼少期の心の痛みを表した作品であり、性被害者への誤解や被害者の怒りにリンクしていると考えています。
風景写真は私にとって「ここにいる」ということを表す自画像です。自分が存在する日常、自分が美しいと感じた景色、自分が過ごした時間という記録、この全てがリアルな現実であり私という人間がいた風景という自画像です。
展示歴・掲載誌等
Photo Book
□密賣NUDE :ERECT Lab 2012年6月28日
□写真集 W[ウーマン] 徳間書店 2015年09月29日
□写真集「裸」東京キララ社 2022年6月13日
Book
□アサヒカメラ 2015年7月増大号 □ヌードアーカイブス2013/2015 □プロフェッショナル・ヌードフォト3
□潜行̃地下アイドルの人に言えない生活 姫乃たま著□ERECTMagazine001/002
□写真芸術・韓国2019□CAPA 2021/1月号□Artコレクターズ2021年7月号
□GENIC vol.62
Exhibition
□東京・UPLINK&大阪Pulp個展「密賣NUDE 」写真展 2012
□東京・KATA group exhibition 「PENG!」 絵画展 2014
□東京:AMP Cafe&大阪・Pulp&福岡:ART SPACE 貘 写真巡回展・個展 「MEME」2015
□東京・HATCH 大塚咲 × 黒坂麻衣 絵画展『Symmetrically』 2015
□東京・渋谷ダイトカイ 個展『GENBA PHOTO』写真展 2015
□東京・神保町画廊&大阪・Pulp 個展『3P』写真展 2016
□東京・湾岸画廊 大塚咲絵画展」2017
□東京・神保町画廊 個展「me」セルフポートレート写真展 2017
□福岡・アートスペース貘 個展「MEME5nd」写真展 2017
□大阪・PULP 個展「me+MEME」写真展 2017
□東京・神保町画廊&大阪・Pulp 個展「HAREAME」絵画展 2018
□東京・神保町画廊&大阪・Pulp 個展「decoreate」PhotoPaint Exhibithon 2018
□福岡・アートスペース獏 個展「MEME BLUE YELLOW」写真展2019
□東京・弘重ギャラリー&大阪・Pulp 「ニアリーイコール」大塚咲×七菜乃企画写真展2019
□東京・人間レストラン 個展「HOTEL-B」写真展 2019
□東京・清アートスペース 個展「さようなら大塚咲」写真展 2019
□東京・神保町画廊 個展「私たちは共鳴している(MEME)」写真展 2019
□東京・人間レストラン 個展「愛しい、のこと」写真展 2020
□東京・清アートスペース 個展「始まりから」写真、絵画、PhotoPaint Exhibithon 2020
□東京・神保町画廊 個展「日々に咲く 日々に咲け」絵画展2020
□東京・人間レストラン 花道家上野雄次×大塚咲 2人展「人間達」絵画参加 2020
□大阪・POLギャラリー 個展「日々は咲く」絵画展 2020
□台湾・アートフェアONE ART TAIPEI (Bossgallery)PhotoPaint 作品個展参加 2021
□東京・GalleryETHER 個展「女であるために」 Photo & PhotoPaint 展 2021
□東京・長亭ギャラリー 個展「HOTEL-B」PhotoPaint 展 2021
□東京・gallery FACE TO FACE 個展「私であるために」絵画展 2021
□東京・UCHIGO and SHIZIMI Gallery 個展「私という赤、境界線の青」2021
□東京・清アートスペース 個展「私に花束」写真、絵画、PhotoPaint展 2021
□東京・神保町画廊 個展「光になる」写真制作10周年記念展2021
□大阪・POLギャラリー 個展個展「私と光と花」2021
□東京・上野松坂屋グループ展 -contemporary- UENO芸術祭×KENZAN 2021
□福岡・アートスペース獏 個展「指輪」写真展 2022
□東京・長亭ギャラリー 二人展「二人の写真家の自画像」写真展 2022
□東京・清アートスペース 個展「幸せを知る花」絵画展 2022
□東京・GalleryETHER 個展「MONSTER」 Photo & Paint 展 2022
□東京・gallery FACE TO FACE 個展「私に咲く花」絵画展 2022
□大阪・POLギャラリー 個展「明日の、愛」絵画展 2023
□大阪・ギャラリーミヤコ 個展「今日の、光」絵画展 2023
入選
SHIBUYA AWARDS 2022